小規模事業者持続化補助金 について2021年徹底解説!

小規模事業者持続化補助金 について2021年徹底解説!

 

販路の拡大に努めている全国各地の中小企業や個人事業主を対象に、その集客・マーケティングに関する費用を一部補助する「小規模事業者持続化補助金」をご存知でしょうか。

補助金額は最高で50万円と、ものづくり補助金などに比べると規模は小さいですが、そのぶん、申請して採択される確率が他の補助金に比べ高く申請書類も少ないので、「使いやすい補助金」として注目されています。集客・マーケティングに関しては取り組みが後回しになりがちで、多額の投資をするのが難しい中小企業にとっては、50万円の補助でも有効に活用できる場合が多いのではないでしょうか。

さらに、新型コロナウイルスの感染防止に関する対策に、特別枠が設けられて、受け取れる補助金の最高額が100万円に増額される場合もあるため、注目されています。

次回の申請受付は、2021年6月4日に締め切りとなる予定です。この小規模事業者持続化補助金の基本について、この記事でわかりやすくまとめています。

※この記事は、2021(令和3)年2月中旬現在の情報をもとに制作しています。小規模事業者持続化補助金の申請を実際にご検討中の方は、経済産業省や中小企業庁などの公的機関が発表する最新情報をご確認いただくか、行政書士や税理士などの専門家にご相談ください。

目次

なぜ、小規模事業者持続化補助金が世の中で求められているのか?

企業の経営者にとって、ここ数年はさまざまな環境の変化に対応しなければならない厳しい時代にさしかかっているといえます。

一連の「働き方改革」関連法の新設や改正で、従業員の労働環境をできるだけ快適かつ合理的に整えなければならなくなりました。そのぶん、経営者にのしかかる負担は過去に比べて相対的に重くなっています。これからも、そうした「従業員の働き方改革」「業務の効率化」などの変化に経営者が対応しなければならない時代はしばらく続くとみられます。

さらに、2020年から世界的に猛威を振るっている新型コロナウイルス(covid-19)の大流行も、企業活動に対して、大きな影響を与え、さまざまな面で変更を余儀なくさせています。

そこで、資本的な経営基盤が決して強いとはいえないものの、全国各地の雇用や産業を支え続けて、日本経済に大きく貢献している小規模事業者を対象として、その販路拡大(集客・マーケティングなど)に関する活動にかかる経費を一部補助するのが、小規模事業者持続化補助金です。

「自社の商品やサービスを広く宣伝したい」「自社のホームページやロゴマークなどを制作し、ブランド力を高めたい」と計画的に考えている中小企業や個人事業主にとっては、申請すれば通りやすい補助金といえます。

今年から「コロナ特別枠」の内容が変更になった小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、2014(平成26)年に始まった制度です。次回の申請受付は、2021年3月に開始され、6月4日に締め切りとなる見込みで進められています。

前回まで、この補助金は「一般型」「コロナ特別対応型」の2種類の募集枠が設けられていました。

次回の申請受付からは「一般型」に加えて「低感染リスク型ビジネス枠」の2種類に改変されることになりました。コロナ特別対応型が変更になっているのです。

この「低感染リスク型ビジネス枠」という名称では、ポストコロナ時代(新型コロナウイルスが終息した後の時代)を見据えて、あえて「コロナ」という名前を使わなかったと考えられています。

それぞれの申請タイプについて解説します。

小規模事業者持続化補助金「一般型」

一般型は、広告掲載や店舗看板の掛け替え、チラシの作成など、販路拡大を目的にして投資をした事業者に対して、その経費の一部を補助します。

補助率は3分の2(66.7%)です。
補助額の上限は50万円と定められています。
たとえば、広告費などで75万円まで使っても、そのうち50万円は補助金として事後的に埋め合わせられるため、実質的に25万円の自己負担で済むのです。

小規模事業者持続化補助金「低感染リスク型ビジネス枠」

低感染リスク型ビジネス枠では、新型コロナウイルスのような感染症の拡大を防止するため、オンラインのツールやシステムの導入、ネットショッピングを実現させるECサイトの構築などを行った場合、その経費の一部を補助します。

※ただし、コロナ特別対応型のときにあった「非対面型ビジネスモデルへの転換」「テレワーク環境の整備」という要件が今回は撤廃されています。リモートワーク(テレワーク)を実現させるための経費は補助対象外となる可能性があります。

補助率は4分の3(75%)です。
ただし、店舗内での感染防止対策費(消毒液・マスク・間仕切り・換気設備・体温計測用のサーモグラフィーなど)については、4分の1(25%)に制限されます。
2020年には感染防止対策に対して100%の補助が行われていました。しかし、2021年に入ってからは、感染防止対策もおおむね普及しており、緊急性がそこまで高くないと考えられるため、補助率が引き下げられています。

補助額の上限は100万円と定められています。
たとえば、対面販売を省略するためのオンラインシステム構築に100万円、店舗での感染防止対策に100万円使った場合(計200万円)、それぞれ最大で75万円と25万円が補助される可能性があります。

低感染リスク型ビジネス枠で、さらに有利となる事情

緊急事態宣言の再発令(2021年1月上旬以降)によって、2021年1月~3月のいずれかで、売上高が前年(または前々年)同月比で30%以上減少している企業については、感染防止対策費の補助率が、4分の1から2分の1(50%)にまで引き上げられます。

ほかの補助金との役割分担について

小規模事業者持続化補助金は、ほかの補助金の中でも独自の位置づけにあります。
また、「持続化」というその名称だけでは、役割や使命を読み取ることが難しい補助金事業でもあります。
以下、他の主な補助金と比較しながら、持続化補助金の役割を浮き彫りにして説明します。

事業再構築補助金との違い

中小企業等事業再構築促進補助金は、2021年に初めて実施される補助金事業で、新型コロナウイルスによる売上の減少・減収に負けず、「新分野への展開」「業態転換」にチャレンジする中小企業や個人事業主を対象にして申請を受け付けています。
新分野展開や業態転換には、多額の先行投資が必要なため、最高額で8000万円~1億円の補助枠が設定されます。

新型コロナウイルスに負けない、強い事業体を創ることを支援する面では、小規模事業者持続化補助金の低感染リスク型ビジネス枠に近い性質があるといえます。

ただし、小規模事業者持続化補助金は、新分野展開や業界転換でなく、あくまでも「販路拡大」「業務効率化」に主眼が置かれていて、「集客・マーケティング」に関する経費について補助するものです。その点で、事業再構築補助金とは役割が分担されています。

ものづくり補助金との違い

ものづくり・商業・サービス補助金は、企業活動の中でも「設備投資」「システム構築」に関する経費について、一部を補助するものです。
設備投資やシステム構築には、多額の先行投資が必要なため、各類型ごとに、最高額で1000万円~1億円の補助枠が設定されます。

その点で、「販路拡大」「業務効率化」に主眼が置かれ、最高額50万~100万円という規模で補助を行う小規模事業者持続化補助金とは、役割が分担されています。

IT導入補助金との違い

IT導入補助金は別名「サービス等生産性向上IT導入支援事業」といいます。ソフトウェアの購入費、クラウドサービスの利用料、PC・タブレットのレンタル費用などについて事業経費として使われた場合、その一部が補助されます。集客やマーケティングが目的のIT導入もありえますが、そのほかの目的でのIT導入も対象となります。

その点で、集客やマーケティング、業務効率化の目的の経費補助に主眼が置かれている小規模事業者持続化補助金とは、役割が分担されています。

小規模事業者持続化補助金は今後、申請が通りやすくなる

2020年12月に閣議決定され、2021年1月に国会で可決された「令和2年度第3次補正予算案」では、小規模事業者持続化補助金を含む補助金事業に、約2,300億円の予算が組まれています。

その前の第2次補正予算案では、補助金事業向けの予算が約1,000億円組まれました。ただ、2020年春以降の新型コロナウイルスの流行によって、緊急事態宣言や外出自粛要請が発令され、多くの企業が深刻な経営不振に陥りました。そうして、コロナ特別対応型の小規模事業者持続化補助金申請が大勢の経営者から殺到したため、一時的に予算が尽きてしまったとみられます。

それで、例年80~90%ほどだった採択率が、30%前後にまで低下してしまい、小規模事業者持続化補助金の目的を十分に達成できなくなったのです。

そこで、第3次補正予算案では前回の倍以上の規模で予算が組まれました。そのため、財源の余裕が取り戻され、2021年6月締め切り分以降の採択率は、また80~90%の高水準にまで回復するものと予想されています。

今後、小規模事業者持続化補助金の申請を検討している経営者の皆さまは、ぜひ安心して準備していただきたいと思います。

小規模事業者持続化補助金の「対象事業者」とは?

持続化補助金が、集客・マーケティングのために会社が使った経費を最大100万円まで補助する事業だとして、では、どのような企業が持続化補助金を受け取れる資格があるのでしょうか。

まず、「小規模事業者」とは何か?が問題となります。

小規模事業者の定義は、商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律の第2条に定められています。
「常時使用する従業員数」によって小規模事業者かどうかが区別されていて、その数の境界も、業種ごとに分けて定められています。

・商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) ……常時使用する従業員の数 5人まで
・サービス業のうち宿泊業・娯楽業 ……常時使用する従業員の数 20人まで
・製造業その他 ……常時使用する従業員の数 20人まで(ただし、「その他」については法令上、具体的に指定されていません)

つまり、常時使用従業員数が5人までの企業(個人事業主を含む)を原則として「小規模事業者」といい、持続化補助金を申請し、受け取る資格があります。
ただし、例外的に製造業・宿泊業・娯楽業については、常時使用従業員数が20人までの企業を「小規模事業者」というふうに、対象が拡大されています。

小規模事業者は、数百人~数千人を雇用するような大企業は想定しておらず、国内企業数の99%以上を占めていて日本経済を力強く支えている中小企業を想定しています。

これらの中小企業は決して財務面で盤石ではないことが多く、社会環境の変化によって倒産に巻き込まれるリスクと常に隣り合わせです。よって、持続化補助金でサポートする必要性が高いのです。

ただし、製造業・宿泊業・娯楽業では、例外的に、従業員20人までが小規模事業者と定義されています。

・製造業……工場などでの商品生産・発送の業務、農林水産業での生産・捕獲や流通の業務、ソフトウェアやアプリ開発業務
・宿泊業……ホテルや旅館の運営業務
・娯楽業……遊園地やテーマパーク、演劇などの運営業務
いずれも多数のスタッフの雇用や多額の先行投資が想定されています。よって、20人ほどを雇用していても、決して財務面で盤石ではないといえるので、持続化補助金の対象と位置づけられているのです。

【注意】常時使用する従業員に含まない例

・取締役などの会社役員(ただし、従業員との兼務役員は「常時使用する従業員」に含まれます)
・申請時点で育児休業・介護休業・傷病休業などによって、仕事を休んでいる従業員
・個人事業主本人
・個人事業主と同居する親族の従業員
・日雇い、2か月以内の期間限定、あるいは季節的に4か月以内の期間を定めて雇用されているアルバイト・パートタイム労働者
・正社員よりも労働時間が短いアルバイト・パートタイム労働者(週5日未満・一日8日間未満など)

※とはいえ、常時使用する従業員数が少なくても、営利を目的とする法人(会社)や個人事業主にあたらない場合は、小規模事業者持続化補助金の対象外となりますので、注意が必要です。
関連記事:小規模事業者持続化補助金とは?個人事業主・採択率についてくわしく解説

【注意】持続化補助金の対象とならない法人などの例

・協同組合(JA・漁協など)
・一般社団法人、公益社団法人
・一般財団法人、公益財団法人
・医療法人
・宗教法人
・NPO法人(※ただし、収益事業を行っている非認定NPO法人は、例外的に補助対象となります)
・学校法人
・農事組合法人
・社会福祉法人
・医師、歯科医師、助産師
・申請時点で開業届を出していない創業予定者
・協同組合を通じた系統出荷による収入のみ(直販をしていない)である個人農業者・個人林業者・個人漁師
・任意団体(町内会・サークル・親睦会・PTAなど、それ自体で権利や義務を法的に持たない集団)

小規模事業者持続化補助金の「補助対象事業」とは何か?

たとえ、小規模事業者にあたるとしても、補助対象事業に該当しない業務に関する経費は、小規模事業者持続化補助金によって補助されません。

そこで、「補助対象事業」とは何か?が問題となります。

補助対象として認められるもの

以下のすべての条件を満たす場合に、補助対象となります。

形式的な条件

・「補助金交付決定通知書」を受け取って以降、補助対象期間までに支払いが完了している経費であること(クレジットカード決済の場合は、分割払いやリボルビング払いを含め、補助対象期間の完了までに全額の引き落としを終えていなければなりません)

・領収書やレシート、通帳記載、クレジットカード使用履歴などの証拠資料で、支払われた金額を客観的に確認できる経費であること

・地道な販路開拓や生産性向上(業務効率化)以外の目的でも容易に使える、汎用性のある機械設備(自転車・パソコン・タブレット・スマートフォン・ハードディスク・LAN・Wi-Fi・サーバー・WEB カメラ・ヘッドセット・イヤホン・モニター・スキャナー・ルーター・テレビ・ラジオ・ファックス等)の購入で使われた経費ではないこと

・日本円や米ドルなど、法定通貨による支払いであること(ビットコインなどの暗号通貨・企業が付与するクーポンやポイント・金券や商品券での支払いでないこと) ※日本円をチャージする電子マネー(Suicaや楽天Edy、PayPayなど)による支払いは認められます。

・会計帳簿上、「資料購入費」「委託費」「外注費」「雑役務費」「借料」「機械装置等費」「開発費」「設備処分費」「広報費」「展示会等出展費」「旅費」「専門家謝金」「専門家旅費」の費目で計上されている経費であること

実質的な条件

・申請の段階で策定した経営計画に基づいて実施されている、地道な販路開拓や生産性向上(業務効率化)のための取り組みに関して使われた経費であること

・商工会議所の支援(助言や指導、融資のあっせんなど)を受けながら取り組む事業の経費であること

・複数事業者による共同申請の場合には、連携する全ての小規模事業者等が関与する事業で使われた経費であること

補助対象事業として認められないもの

以下のどれか1つに該当する場合は、補助対象になりません。

・国が助成する他の制度(補助金・助成金・委託費・GO TO トラベルなど)で、すでに金銭を受け取っている事業を、重複して小規模事業者持続化補助金の対象事業とすることはできません(これから金銭の給付を受ける場合も、必ず補助金事務局に事前に相談してください)。

・補助事業が完了した後でも、おおむね1年以内に売上に繋がることが見込めないものも、補助対象になりません(試作品をつくるだけで、新商品の開発へ本格的に入らない場合など)。

・性風俗関連の特殊営業(アダルトショップ・ラブホテル・ファッションヘルス・ソープランドなど)、あるいは、利用者の射幸心をあおるおそれがある事業(雀荘・パチンコ店・ゲームセンターなど)は、補助対象となりません。

小規模事業者持続化補助金の活用イメージ

持続化補助金を受け取れる経費のイメージは、具体的に次の通りです。

新たな販路開拓に関する例

・新商品を開発するため、参考にするための本を何冊も購入した。

・新商品の開発にあたって、企業ブランディングのコンサルタントから、指導やアドバイスを受けた。

・ユニークなキャッチフレーズや写真を使った販促用チラシを作成した。

・新しく開発した商品を陳列するため、棚を購入した。

・国内あるいは海外の展示会や見本市に、自社商品を出展した。

・顧客の導線を改善させるため、店舗をリニューアル(改装)させた。

・顧客層を全国に拡張させるため、ネットショッピングサイトを新設した。さらに世界へ拡張させるため、外国語翻訳版のサイトも新設し、翻訳家に案内文作成を依頼した。

生産性向上・業務効率化に関する例

・従業員が作業、あるいは接客しやすいよう、店舗をリニューアル(改装)させた。

・働き方改革の専門家(社会保険労務士や中小企業診断士、経営コンサルタントなど)から、従業員の待遇改善に関するアドバイスを受けた。

・倉庫管理システムのソフトウェアや装置を新たに導入し、棚入れやピッキングなどの基本作業を効率化させた。

・バーコード読み取りによる売り上げ管理システム(POSレジ)を導入した。

新型コロナウイルス等の感染症対策に関する例

・接客スタッフの表情が顧客にも見えやすいよう、飛沫飛散防止の「フェイスシールド」を導入した。

・本格的に店舗を消毒するため、除菌剤の噴霧装置・オゾン発生装置・紫外線照射器などを導入した。

小規模事業者持続化補助金の申請で「有利」「不利」となる事情

集客やマーケティングの活動に前向きであり、補助金を有効に使ってくれそうな企業には、申請が通る可能性が高くなり、そうでないとみられる企業は申請が通る可能性が低くなります。

補助金が有効に活用されそうな企業を、優先的に採択することによって、限られた補助金予算を効果的に、各企業へ配分することができるのです。

とはいえ、補助金を受け取るにふさわしい企業を審査者の主観や裁量、直感だけで判断すると、不公平になるおそれがありますので、その判断材料を類型化(パターン化)させていいます。

小規模事業者持続化補助金の申請で、その企業にとって採択に有利となるポイントを「加点事由」、採択に不利となるポイントを「減点事由」といいます。

持続化補助金で申請が採択されやすい「加点事由」とは?

小規模事業者持続化補助金では、申請すれば必ず採択されて補助金の対象となる……わけではありません。
事前の審査が入りますので、補助金の対象として採択されない場合もありうるのです。

ただし、次の事項を満たしていると、審査において加点事由となり、採択に有利となります。

・自社の経営状況分析の妥当性
⇒ 自社の商品やサービスについて、他社との差別化やオリジナリティ、他にない強みなどがあり、これらの要素を適切に把握しているかどうか。

・自社の経営方針・目標・今後のプランの適切性
⇒ 自社の強みを踏まえた方針・目標・将来プランといえるかどうか。
⇒ 顧客ターゲットの特性を踏まえた上で方針等を立てているか。

・補助金による補助事業計画の有効性
⇒ その計画内容は具体的で、実現可能性が高いかどうか。
⇒ 販路を地道に開拓しようとしていることを前提に、その補助計画は今後の方針・目標・将来プランを達成するために必要で有効といえるかどうか。
⇒ その計画内容に、小規模事業者ならではの創意工夫やオリジナリティが感じられるか。
⇒ その計画に、IT技術を有効に活用する取り組みがみられるかどうか。

・オンライン補助金申請システム(Jグランツ)を使用して申請していること

※このほかにも細かい条件がありますので、詳しくは経済産業省や中小企業庁などが公開している公募要項を参考にしてください。

小規模事業者持続化補助金の注意点

・補助金申請のコンサルティングを行う民間事業者が、作業やアドバイスの手間や負担とはあまりにも懸け離れた高額の成功報酬をクライアントに求める事例が増えています。外部コンサルタントからアドバイスを受けて持続化補助金を申請すること自体には問題ないとされていますが、販路開拓の取り組みという元来の目的から外れた申請は、採択の対象にはなりません。

・補助金申請のコンサルティング報酬や、同じく補助金申請に関するセミナー参加費用は、持続化補助金による補助対象には含まれません。

・申請内容から、事業者(申請者)が自ら考えて申請しているように見えない場合、採択の対象とならない可能性があります。

・補助金の不正受給を行った事業者に対しては、補助金交付決定の取り消しと、不正内容の公表、加えて補助金返還命令がくだることが考えられます。また、刑事罰として、最高で懲役5年または、最高で罰金100万円の刑が科される可能性もあります。

申請書の内容に、嘘や誇張が混じっていないように気をつけてください。申請内容に虚偽があることが明らかとなった場合、採択の取り消し、補助金交付決定の取り消しとなります。また、補助金が交付済みの場合は加算金付きで全額返還が命じられる場合があります。詐欺罪に該当する場合は最高で懲役10年の刑が科される可能性もあります。

・補助金の申請で提出した個人情報は、国・日本商工会議所・中小企業基盤整備機構(中小機構)で共有されます。

補助金の対象となる経費は、事務局から「補助金交付決定通知書」が届いた段階以降の発注・支払いが行われたものに限ります。たとえ「採択通知書」が届いていても、補助金交付決定通知書が届いていない段階で支出された経費は、補助の対象外となります。

採択の後、補助事業の内容を変更するときは、事務局に「変更承認申請書」を提出し、承認を受けた後でなければ認められません。ただし、申請段階で提出した補助事業計画に記載が無かった、新たな費目を追加するような変更は認められません。申請の段階で、将来どのような経費が必要になるか、漏れや抜けがないかをあらかじめ慎重に検討してください。

・たとえ、補助金交付決定通知書が届いても、補助対象期間が過ぎた後に「実績報告書」を提出しなければ、補助金を受け取ることはできません。

・実際に受け取る補助金は、「補助金交付決定通知書」に記載されている交付金額よりも少なくなる可能性があります。

補助対象期間内に取得した財産などの目的外使用・譲渡・処分などは、一定の制限があります。補助事業が完了し、補助金を受け取った後の段階でも、その財産(特に単価50万円以上の機械装置・外注作成した自社Webサイト・改装した店舗など)を売却する場合には、(処分制限期間と定められた間は)日本商工会議所の承認を受けなければなりません。

補助事業関係書類は、補助事業が終了した後も、最低5年間は保存していなければなりません。日本商工会議所や会計検査院からの請求があれば、その書類をいつでも閲覧できるように保存しておかなければなりません。

小規模事業者持続化補助金の実施時期

令和2年度の予算に基づく持続化補助金事業は、第1回から第4回までは、すでに申請が締め切られています。

第5回申請受付

公募開始時期:2021年3月予定
締め切り:2021年6月4日(金)
補助対象期間:交付決定通知の受け取り~2022年3月31日(木)

第6回申請受付

公募開始時期:2021年夏ごろ予定
締め切り:2021年10月1日(金)
補助対象期間:交付決定通知の受け取り~2022年7月31日(日)

第7回申請受付

公募開始時期:未定
締め切り:2022年2月4日(金)
補助対象期間:交付決定通知の受け取り~2022年11月30日(水)

※第8回以降も公募される予定ですが、具体的な時期は未定です。

まとめ

小規模事業者持続化補助金は、集客やマーケティングによる販路の拡大、あるいは事業の効率化に関わる経費について、国の予算から補助する制度です。
ポストコロナ時代を見据えて、オンラインシステムやWebサイトを構築した場合は、2021年に新設された「低感染リスク型ビジネス枠」を適用させることができ、補助額が増額されます。

補助金は、あくまでも「後払い」で補助されるものであって、経費は先に事業者が支払って、領収書などを受け取っていなければなりません。経費を負担できるだけの現金を手元に持っていなければ、せっかく採択されても補助金を十分に受け取れない場合があります。

補助対象期間中に資金を確保するための融資制度なども活用しながら、コロナ終息後の新しい時代に備えましょう。

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