『GビズID』のアカウント取得方法~3種類のアカウントはどれを取得すればいいの?

GビズID

『GビズID』のアカウント取得方法と利用方法の概要

補助金の申請など、企業や個人事業主が行政サービスを行うためには、『GビズID』のアカウントを取得しておく必要があります。

「GビズID」とは、インターネットを利用して申請や届出を行う、電子申請を利用するための認証システムのことを指しています。

行政サービスにはさまざまなものがありますが、このアカウントを取得していれば、複数の行政サービスは利用できるようになりますので、とても便利です。

特に補助金申請については、電子申請システム「Jグランツ」が導入されていますので、このアカウントの取得が必須条件となっているものもあります。

GビズID」には3種類のアカウントがあり、「gbizIDエントリー」「gbizIDプライム」「gbizIDメンバー」と分かれています。

申請内容によってアカウントが異なっていますので、適しているアカウントを取得しておく必要があります。

取得方法の前に、詳しくその概要についてお伝えしていきましょう。

【この記事の監修者】

ライズ法務事務所 行政書士 米山浩史
以前は霞が関(中央官庁)で国家公務員として補助金行政、許認可業務、政策の企画立案等に従事。また、各省庁から複数名ずつ派遣されて創設された省庁横断チームに参画して新しい支援制度の設立も担当した。業務で培った広い視野と制度知識をもとに、企業・事業者の補助金申請をサポートしている。

 

【行政書士 米山浩史氏からのコメント】
最近は行政手続きも電子化が進んでおり、GビズIDの利用価値も高まっています。GビズIDの取得は補助金受給への第一歩になりますので、この記事でアカウント作成の流れを確認しておきましょう。

「GビズID」にある3種類のアカウント

「GビズID」にある3種類

※gbizID公式サイト「gbizIDクイックマニュアル」より

「GビズID」には「gbizIDエントリー」「gbizIDプライム」「gbizIDメンバー」といった、異なる3種類のアカウントが存在します。

アカウントの取得は無料となっています。

「gbizIDエントリー」は、もっとも手軽に作れるアカウントになります。

書類の提出や審査は不要となっており、インターネット上においてメールアドレスがあればアカウントを作成することができます。

「GビズID」マイページへのログインや行政システムのログインができるアカウントになっており、一部の行政サービスを受けることもできます。

「gbizIDプライム」は、もっとも厳格なアカウントであり、すべての電子申請が可能となっています。

アカウントを作成するためには印鑑証明書(印鑑登録証明書)、登録印鑑を押印した申請書を運用センターに提出することが必要であり、2週間程度の審査の後に利用できるようになるものです。

こちらのアカウントは、法人の代表者や個人事業主に限って、登録できるようになっています。

アカウントを作成するためには印鑑証明書(印鑑登録証明書)、登録印鑑を押印した申請書を運用センターに提出することが必要であり、2週間程度の審査の後に利用できるようになるものです。

なお、個人事業主の方はオンライン申請でアカウントの即日発行が可能です。詳しくは下記記事もご確認ください。

GビズIDプライムはオンライン手続きが可能!申請方法や2段階認証設定を解説

「gbizIDメンバー」は、組織の従業員が活用できるアカウントになります。

そのため、まず「gbizIDプライム」のアカウントを作成してから、各従業員の「gbizIDメンバー」アカウントを作成することになります。

「gbizIDメンバー」アカウントでは、「gbizIDプライム」の利用者が許可したサービスだけが利用できるようになっています。

そのようなことから、電子申請を考えている企業や個人事業主であれば「gbizIDプライム」を、その従業員であれば「gbizIDメンバー」の取得をしておくようにするといいでしょう。

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『GビズID』で利用できる行政サービス

主な行政サービス gBizIDプライム gBizIDメンバー gBizIDエントリー
jGrants(2.0)
社会保険手続きの電子申請
保安ネット
農林水産省共通申請サービス
ミラサポplus
省エネ法・温対法・フロン法電子報告システム(EEGS)
経営力向上計画申請プラットフォーム
IT導入補助金2023
認定経営革新等支援機関電子申請システム
e-Gov
事業継続力強化計画電子申請システム
Gビズフォーム

『GビズID』で利用できる主な行政サービスについて掲載してみました。

この中でも特に注目されているのが、『jGrants(Jグランツ)』ではないでしょうか。

jGrants(Jグランツ)とは経済産業省が運営する補助金電子申請システムであり、24時間365日、手続きや申請ができるだけではなく、交付までの状況を確認することもできます。

また、自社や個人事業にあった補助金を簡単に検索することができますので、もっとも利便性が高いサイトであると言っても過言ではないでしょう。

実際に申請を行うには、「gBizIDプライム」もしくは「gBizIDメンバー」のアカウントを取得しておく必要があります。

アカウントが登録できれば、申請したい補助金を選択して、公募要領などを確認したうえでアカウントから申請を行います。押印は不要となっています。

アカウントにおいて審査結果を確認することができ、補助金の交付申請、実績報告、請求など、一連の流れをすべてアカウント内で処理できるようになります。

『社会保険手続き』の電子申請についても、「gBizIDプライム」もしくは「gBizIDメンバー」のアカウントでできるようになります。

日本年金機構ホームページでは「届書作成プログラム」が無料で提供されています。

「届書作成プログラム」を使用して行う電子申請については、GビズIDで届出を行うことができるシステムになっています。

その他にも、経済産業省が運営する「保安ネット」では、産業保安・製品安全分野の申請手続きを行うことができます。

「農林水産省共通申請サービス(eMAFF)」では、農林水産省が提供している手続きについて、共通的に行うことができるようになります。

このようなシステムの利用が、ひとつのアカウントの取得でできるようになりますから、利便性の高いサービスであると言えるでしょう。

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『GビズID』のアカウント取得方法

『GビズID』のアカウント取得方法

※gbizID公式サイト「gbizIDクイックマニュアル」より

上記でもお伝えした通り「GビズID」には異なる3種類のアカウントが存在しますので、自身が利用したいシステムを参考にして、どのアカウントを取得するか決定します。

「gbizIDエントリー」は即日で、「gbizIDプライム」については申請から2週間程度、「gbizIDメンバー」は「gbizIDプライム」アカウントの取得が必要となります。

ここでは、「gbizIDエントリー」「gbizIDプライム」のアカウント取得方法についてお伝えします。

gbizIDエントリーのアカウント取得方法

「gbizIDエントリー」はとても簡単に登録することができ、即日でアカウントを取得することができます。

専用サイトからメールアドレスを登録すると、「【GビズID】アカウント情報登録手続きURLのお知らせ」という内容のメールが届きます。

メールに記載されているURLをクリックすると、「gBizIDエントリーアカウント新規登録」画面が現れます。

あとは、法人や個人事業主の基本情報を入力し、パスワードを設定するだけでアカウントを取得することができます。

gbizIDプライムのアカウント取得方法

「gbizIDプライム」については、事前に準備しておくものがあります。

スマートフォン(携帯電話)

印鑑証明書(代表者印)もしくは印鑑登録証明書(個人の実印)

これらの準備をしたうえで、GビズIDのトップページから「gbizIDプライムID作成」ボタンをクリックします。

ここからは、次の流れで登録手続きを行います。

①法人、個人事業主ともに必要な情報を入力

②入力が終わったら規約を確認

③申請書作成ボタン」をクリック

④「申請書ダウンロード」というボタンが現れるのでクリック

⑤申請書を印刷する

申請書には必要事項がすでに記入されている状態ですが、「印鑑欄」が空いていますので、こちらに法人の代表者の実印、もしくは個人事業主の個人の実印を押印します。

ここまでできたら、押印した申請書と印鑑証明書もしくは印鑑登録証明書を、「GビズID運用センター(〒530-8532 GビズID運用センター宛)」に送付します。

印鑑証明書もしくは印鑑登録証明書については、発行日より3か月以内の原本でコピーは不可となっていますので注意が必要です。

補助金申請書の審査状況については、GビズIDサイトのトップページ「申請状況確認」ボタンをクリックし、申請時に入力したアカウントID(メールアドレス)と代表者の生年月日またはSMS受信用電話番号を使用して検索することができます。

申請に不備がなければ、原則2週間以内に「【GビズID】gbizIDプライム登録申請の受付のお知らせ」といったメールが届きます。

メールに記載されている内容に沿って、必要な手続きを行うと、利用できるようになります。

【行政書士 米山浩史氏からのコメント】
アカウント取得後、これまでGビズIDにログインするには、
①SMSを用いたワンタイムパスワード認証
②GビズIDアプリを用いたアプリ認証
の2種類用意されていましたが、「SMSを用いたワンタイムパスワード認証は、セキュリティを強化するため廃止予定です。」とのアナウンスが出されておりますので今後注意が必要です。

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