事業再構築補助金 について2021年徹底解説!

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2021年1月28日、新型コロナウイルスによる被害を経済的な面で救済することを目的の主柱とした、第3次補正予算が国会で可決、成立されました。
その第3次補正予算に基づいて始まる新制度の目玉のひとつが「中小企業等事業再構築促進事業」です。

補正予算が改めて組まれ、1兆円を超える財源が確保されたこともあり、事業再構築補助金は、企業に向けて最大で1億円が補助される可能性がある大型の補助金として設計しています。

国民の外出自粛によって、国内の大半の経済活動がガタガタに崩れてしまった現実を直視した政府が、本腰を入れて企業を支援する姿勢を感じ取ることができるのではないでしょうか。

3月から申請受付が開始される、この新たな事業再構築補助金について、以下、解説していきます。

※この記事は、2021年2月上旬現在の情報をもとにして作成されています。随時更新も致しますが、当事務所にお問合せ頂くか、政府・官庁・公的機関が発表している最新情報を照らし合わせながら、ご確認いただけますと幸いです。

なぜ、事業再構築補助金を始めるのか?

新型コロナウイルスの猛威や外出自粛の動きと、経済活動を両立させていこうとする「ウィズコロナ時代」、その後、新型コロナウイルスの流行を乗り越えた後の時代を想定しながら経済活動を展望する「アフターコロナ時代」に適応しようと、日本社会の資本主義経済のしくみやルールに大きな変動が起きようとしています。

その変動の勢いに取り残されまいとして、従来型のビジネスモデルから脱皮し、新たなコンセプトの事業再構築しようとしている国内の企業も多いでしょう。

しかし、事業再構築補助金の初動に必要となる最低限の財源を確保できていなければ、具体的に動き出すことができず、断念しなければなりません。コロナ禍による減収のせいで、各社が持っているイノベーション(技術革新)の種が、芽を出せずにつぶれてしまえば、日本経済全体にとっての大きな損失となりかねません。

アフターコロナ時代を見据えた事業再構築のために、最低限必要な財源の規模は、企業ごとに異なるでしょう。
そこで、企業ごとの事情や事業再構築補助金の性質の違いなどに柔軟に対応しながら、日本政府は「新制度の事業再構築」というかたちで前向きな事業意欲の高い経営者を全面サポートすることになりました。

新型コロナウイルスによって、人々の経済活動が低調になった影響を、真正面から受けている企業が多くあります。ウイルス流行前には当たり前に存在していた需要が、なかなか回復せず、窮地に陥っている事業者が徐々に増えており、日本経済に暗い影を落としているのです。

画期的なビジネスアイデアを持っていても、元手が足りないがために実現を断念せざるをえない企業が、全国のそこかしこにあります。

このような時代の深刻な変化を見過ごすことができないと判断した日本政府は、2020年12月15日の臨時閣議で追加経済政策をともなう追加歳出を決定しました(総額にして21兆8353億円)。そのうち、中小企業や個人事業主の臨時的な資金繰りを支援する財源として、3兆2049億円を確保しました。

この記事のテーマである事業再構築補助金も、そうした一連の政策の中に盛り込まれており、1兆1485億円の予算が組まれています。

次いで、総額にして21兆8335億円にものぼる追加の国家財政歳出まで含む、第3次補正予算案も閣議決定したのです。

2020年に企業や個人事業主向けに100万~200万円が返済不要で支給された、コロナ対策の本丸「持続化給付金」に次ぐ「第2の矢」として、中小企業等事業再構築促進補助金は位置づけられています。

事業再構築補助金の具体的な内容

事情再構築推進補助金の対象企業概要説明

まず、この事業再構築補助金が支給される対象は、「中小企業」「中堅企業」です。ただし、「中小企業」の中には個人事業主・フリーランスも含みますので、法人のみを対象にしているわけではなく、支給対象が広がっています。法人成りしていない事業者も決して諦めずに、チャレンジを検討してみてください。

支給の条件や支給額は「中小企業」「中堅企業」の場合で、それぞれ違いますので、分けて説明いたします。

目次

中小企業は事業再構築補助金の対象なのか?

中小企業等事業再構築促進事業の支給対象である「中小企業」とは、次のように定義されています。
中小企業の定義は法律ごとに異なりますが、中小企業等事業再構築促進事業では、中小企業基本法第2条の規定に準拠しています。その場合、定義は業種ごとに異なる扱いとなっています。

・製造業…… 資本金3億円以下 または 従業者数300人以下
・卸売業…… 資本金1億円以下 または 従業者数100人以下
・小売業…… 資本金5千万円以下 または 従業者数50人以下
・サービス業…… 資本金5千万円以下 または 従業者数100人以下
従業員を雇用していない企業や個人事業主まで、広く含みます。
つまり、資本金や従業員数の規模が大きすぎない企業が対象となります。

関連記事:事業再構築補助金は個人事業主も申請できるのか?詳しく解説

※ここに当てはまらなくても、後述の「中堅企業」には当てはまるかもしれませんので、併せてご確認ください。

「中小企業」の定義に当てはまる団体や個人であることを前提として、さらに次の3要件を満たしているかどうか、確認してください。

どれか1つでは足りず、3つの要件を「すべて」満たしていなければなりません。

1.申請時点で最も近い過去6か月間のうち、どこか3か月(連続していなくてもいい)の売上高の合計が、新型コロナウイルス流行前のどこか3か月(連続していなくてもいい)の売上高の合計を10%以上下回っていること
2.認定経営革新等支援機関(認定支援機関)や金融機関とともに事業計画を策定しており、一体となって事業再構築補助金の申請に取り組んでいること
3.補助金の対象となる事業の終了後、3~5年で、その企業の付加価値額の年率で平均3.0%(一部5.0%)以上増加している、または。従業員1人あたりの付加価値額の年率で平均3.0%(一部5.0%)以上増加していること〔※付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費〕

(※3.の条件は事業再構築補助金申請の時点で未来の話ですので、補助金を受け取りながら結局は達成できない場合もあるでしょう。達成できなかった場合のペナルティはまだ未定です

これら3つの条件をすべて満たしていることによって、事業再構築補助金が支援の目的としている「新分野への展開」「業態の転換」「事業再編」などを、その企業が目指しているものとみなされることになります。

「中小企業」に対する補助支給額としては、2つの枠が用意されています。「通常枠」と「卒業枠」です。

通常枠

補助額:100万円~最高6000万円
補助率:3分の2

卒業枠

補助額:6000万円~最高1億円
補助率:3分の2
この卒業枠とは、コロナ禍による事業再構築をきっかけに、規模を積極的に拡大させていくことを目指して「中小企業を卒業する」意味合いが込められています。一種の特別枠であり、全国で400社のみに限定される見込みです。

【卒業枠が適用される条件】
次の3つのうち「いずれか1つ」を満たしている必要があります。
・組織再編 …… 合併や会社分割など、いわゆるM&Aを実施した後の積極的な設備投資によって、資本金や従業員数の規模拡大を目指す中小企業であること
(※ただし、デューデリジェンス費用やコンサルティング報酬など、M&Aそのものにかかる経費に対しては、事業再構築補助金とは別に「経営資源引き継ぎ補助金」が用意されています)

・新規設備投資 …… 新規の積極的な設備投資によって、自社の資本金や従業員数の規模拡大を目指す中小企業であること

・グローバル展開 …… 海外へ販路などを広げていくことによって、自社の資本金や従業員数の規模拡大を目指す中小企業であること

中堅企業は事業再構築補助金の対象なのか?

中小企業等事業再構築促進事業、実は中堅企業も補助対象であるが中堅企業とは、次のように定義されます。「中小企業」よりも規模が大きい企業を想定しています。これも中小企業と同様、業種によって、定義の扱いに差があります。

・製造業・農林漁業・鉱業・建設業、その他…… 資本金 3億円~10億円
・卸売業…… 資本金 1億円~10億円
・小売業・サービス業…… 資本金 5000万円~10億円

「中堅企業」に対する補助支給額として、2つの枠が用意されています。「通常枠」と「グローバルV字回復枠」です。

通常枠

補助額:100万円~最高8000万円
補助率:2分の1(※ただし、4000万円を超える部分は3分の1)

グローバルV字回復枠

補助額:8000万円~最高1億円
補助率:2分の1

このグローバルV字回復枠とは、コロナ禍による事業再構築をきっかけに、事業を海外へ展開させ、事業規模を積極的に拡大させていくことを目指していく意味合いが込められています。一種の特別枠であり、全国で100社に限定される見込みです。

【グローバルV字回復枠が適用される条件】
次の3つの条件「すべて」を満たしている中堅企業でなければなりません。
1.申請の直前6か月間のうち、任意の3か月の売上高の合計が、新型コロナウイルス流行以前の任意の3か月の売上高の合計と比較して、15%以上減少していること(※任意の3か月が、連続している必要はありません)
2.補助金の対象となる事業が終了した後、3~5年で、付加価値額の年率5.0%以上、あるいは従業員一人あたり付加価値額の年率5.0%以上の増加の達成が見込めること。〔※付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費〕
3.グローバル展開を果たす事業であること

(※2.の条件は申請の時点で未来の話ですので、事業再構築補助金を受け取りながら結局は達成できない場合もあるでしょう。達成できなかった場合のペナルティはまだ未定です)

緊急事態宣言特別枠とは?

緊急事態宣言特別枠とは、通常枠とは別に特別枠が設けられ、令和3年に発令された緊急事態宣言下において、売り上げが前年比または前々年比の同月比で30%以上減の事業者であり、かつ通常枠の要件も満たしている事業者が対象となります。

もし仮に特別枠で採択されなくても加点され通常枠で再審査されますので、補助額が事業計画とマッチし、特別枠に当てはまるのであれば、まずは特別枠で申請されたほうが採択されやすいかもしれません。

補助額:従業員数5人以下 100万円~500万円
補助額:従業員数6~20人 100万円~1000万円
補助額:従業員数21人以上  100万円~500万円
補助率:中小企業4分の3
補助率:中堅企業3分の2

事業再構築補助金の申請受付開始時期

2021年2月上旬の時点で、事業再構築補助金の申請受付がスタートする時期について、正式には公表されていません。

ただし、1月28日に、梶山弘志経済産業大臣(自民党)は、国会の参議院予算委員会の場で、「補正予算の成立後、3月に事業再構築補助金の申請受付を開始することを目指しております」と明言しています。

3月にスタートする目標で進められているものの、様々な事情で4月以降へズレ込む可能性も留保しているとみていいでしょう。例年の状況から考えると3月スタートと思われますが引き続き、政府側からの公式発表を待つ必要があります。

事業再構築補助金で想定されるタイムスケジュール

事業再構築補助金公募予定スケジュール画像

あくまでも、例年の補助金事業の進められ方から私が推測したものですので、国が正式に公表したスケジュールではありません。最新情報と照らし合わせてご確認いただく事をおすすめします。

2021年

3月ごろ:事業再構築補助金の、申請受付が開始される
4月~5月ごろ:事業再構築補助金の申請を受けて、国などによる審査が行われる
7月ごろ:事業再構築補助金の採択結果が発表される(※コロナ禍の国内企業を支援する目的から、あくまで予想ではありますが、採択率は当初は高く、70%~90%になる見込みです)
※事業再構築補助金の対象期間は、標準で1年、最長で2年程度となる見込みです。

2022年

7月ごろ:事業再構築補助金の補助対象期間が終了する(※期間1年と想定した場合)
8月ごろ:補助金を申請した企業側から、経費使用などの実績を正式に報告する期限
9月ごろ:事業再構築補助金が支給される

事業再構築補助金は、他の類似の公的支援とどう違うか?

新たに導入される事業再構築補助金であるだけに、理解することが難しい側面もありますが、すでに進められた実績のある経済産業省の補助金制度と比較すると、実態が浮かび上がってきます。

持続化給付金との違い

持続化給付金は、コロナ禍によって経済的な打撃を受けた企業や個人事業主に対して、返済不要の現金を国が給付する制度であり、その点は、事業再構築補助金と共通しています。

ただし、持続化給付金は事業内容や使用目的が問われませんし、申請後、100~200万円がおおむね1か月以内に給付されました。

コロナ禍によって、赤字(負債)の傷口が広がっていくのを、ただちに食い止めて補填することが、持続化給付金の使命でした。緊急性がありましたので、前年比で売上が半減した月があることを証明できれば、すぐに給付が決定されたのです。

よって、実際に目的に沿って企業が使われたと認定された経費の一部を、事後的に補填する補助金とは、性質がやや異なります。事業再構築補助金は、企業が新たな展開をしていく取り組みを、積極的に応援、バックアップしていく取り組みとなります。

持続化給付金が赤字補填と言う守り型の給付金に対して、事業転換補助金は、新たな取り組みを行う設備投資などを支給される攻めの補助金です。

その代わり、事業計画書や事業経費の内容が、事後的に審査され、実際に使われた経費の一部のみがカバーされます。
持続化給付金で、不正申請が横行し、全国各地で詐欺罪により検挙される者が現れたことと、国内での新型コロナウイルスの大流行から1年以上が経過し、事業者の「守り」の意識が高まっていることから、緊急性の高い事前給付から、将来のアフターコロナ時代を見据えた事後的バックアップへと、舵を切ったものと判断されます。

ものづくり補助金・商業・サービス補助金との違い

ものづくり補助金について概要画像

いわゆる「ものづくり補助金」も、事業再構築補助金と同じように、申請し、採択された企業が、補助対象期間の終了後に「事後的に」受け取る補助金である点は共通しています。

補助対象期間中も引き続き、手元から経費を支出しなければ、補助金を受け取ることができません。
つまり、補助金を正式に受け取るまでの間、資金繰りをしっかりとコントロールし続けなければなりません。そういった点も、事業再構築補助金と共通しています。

手持ちの現金が厳しかったり、金融機関からのつなぎ融資が難しかったりする、企業にとって本当にピンチの局面では、せっかく採択されても、補助金を十分に受け取れません。かえって、経営危機の傷口が広がってしまうおそれがあります。

その一方、ものづくり補助金は、以前から存在していましたので、コロナ禍の救済とは直接の関係がありません。つまり、事業再構築補助金とは目的が異なります。
また、同じ使途で使われた経費について、事業再構築補助金とものづくり補助金の双方を受け取ることはできませんので、ご注意ください。

事業再構築補助金で認められる見込みの経費

すでに公表されている範囲で、補助金の対象として認められそうな経費と、認められなさそうな経費は、次の通りです。

事業再構築補助金対象として認められる見込みの経費

・建物の建設・メンテナンス・リフォーム・撤去に関する費用
・機器・設備の購入やリース、メンテナンス、撤去に関する費用
・システム購入費用・クラウドサービス利用費
・外注費用
・専門家費用(顧問弁護士・コンサルタントなど)
・原材料費
・運搬費用
・従業員の教育・訓練・研修費用
・技術導入・知的財産権導入の費用
・広告宣伝費用・展示会出展など販売促進、PRに関する費用

ただし、経済産業省が示す「事業再構築指針」に沿った取り組みのために使われていないと判断されれば、以上に挙げた費目であっても、補助対象経費として認められない場合がありますので、ご注意ください。
2021年2月上旬の時点で、事業再構築指針の内容はまだ具体的に発表されていません。

事業再構築補助金対象として認められないとみられる経費

・従業員の人件費(給与・社会保険料・ボーナス・求人採用費用など)
・従業員の旅費交通費(通勤と退勤にかかる交通費や、遠隔地への出張滞在費用)
・市販されているパソコンやタブレットなどの購入費(※事業再構築指針の目的外にも使えるため)
・市販されている一般車両の購入費(※事業再構築指針の目的外にも使えるため)

事業再構築補助金が活用される場面

飲食店の活用画像

経済産業省が発表している例に沿っていますが、以下の活用例は、あくまでもイメージです。

ネット販売やサブスクリプションサービスを新設

家具屋の3代目が、先代から事業を引き継いだ直後、緊急事態宣言の影響で、とたんに客足が遠のき、売上が大幅に減少してしまった。

創業以来、地元の常連さんに支えられて、半世紀以上にわたって経営が続いていた。しかし、先代は機械が苦手で、店頭での現金払いのみで商売を進めてきた。コロナ禍によって、そのような商売だけでは立ちゆかなくなったため、ITを活用した業態変革が3代目の急務となっていた。

そこで、店舗の規模を縮小し、代わりにネット販売を始めることにした。商圏は全国、ひいては国境を越えても広がっていくため、客層も大幅に広がり、新たに、ECサイトの構築、カード払いやコンビニ払いなどの決済システムの導入、配送のための体制、Web集客のための広告費などで、一連の支出が必要となった。

また、毎月定額の会費を払っている会員には、どんな家具でも自由に入れ替えて試し放題の「サブスクリプション」モデルも新設した。それに関しても、新たにオンラインコミュニティの維持管理や継続課金の決裁システムの導入などで、支出が必要となった。

(新しく、ネットに強いスタッフも採用したが、その人件費は事業再構築補助金の対象外となった)

飲食店の店舗外サービスの拡大

観光地で常に繁盛していた創業35年のイタリアンレストランが、コロナ禍による外出自粛要請の影響を大きく受けて、売上が前年比で95%減の大ピンチに見舞われてしまった。

オーナーは、別の地域に支店を持っていたが、その県でも緊急事態宣言が出たために、赤字に耐えられなくなり、ただちに閉店を決めた。

しかし、思い入れのある本店だけはどうしても守り抜きたい。

そこで、料理のテイクアウトや宅配の「巣ごもり消費需要」に応える事業再構築プランを促進することにした。

料理のテイクアウトを受け付けるコーナーをつくるため、飲食スペースの縮小をともなう店舗改装が必要となった。

料理の持ち帰りや宅配に必要となる「食品トレイ」は、イタリア料理の雰囲気を壊さないデザインや色味のものを採用したため、一般のプラスチックトレイよりも、ややコスト高となった。

また、新たに「出前館」「Uber EATS」といった、宅配代行業者とも契約した。

(さらに、食中毒事故による訴訟リスクをカバーする損害保険にも加入したが、事業再構築補助金の対象外となる可能性もある)

いわゆる「3密」回避のため、オンラインレッスンの新設

ダイエットや健康作りのため、筋力トレーニングにトレーナーが1対1で付き添うことで人気だったパーソナルトレーニングジムが、コロナ禍の影響で大打撃を受けた。

密室に長時間、特定の人物とともにいて、話をし、息も切れるため、お互いに近距離で飛沫が拡散されるおそれがあるためである。

そこで、事業再構築戦略として新たにオンライン会議システムを使ったリモートトレーニングサービスを新設した。新たにWeb広告を展開し、さらにネットの回線速度も増強させ、できるだけ通信断絶や遅延が起きないように配慮した。

既存事業での経験を生かした、新規事業の立ち上げ

和菓子を手作りで製造し、販売していた店舗は、コロナ禍のあおりを受けて、客足が遠のき、売上が大幅に減ってしまった。

あまり日持ちしない和菓子であり、通信販売にはあまり適していない。

そこで、和菓子の製造過程で出てきて、今までは捨てられていた成分を活用し、新たに化粧品の製造・販売を開始することにした。

そのために必要な機械や道具類を新たに導入し、化粧品のECサイトも新設した。

(新しく、化粧品に詳しいスタッフと、インターネットに強いスタッフも採用したが、その人件費は事業再構築補助金の補助対象外となった)

関連記事:事業再構築補助金の最新の活用事例を紹介します

事業再構築補助金の申請方法

まず、経済産業省は「電子申請」のみを受け付ける方向で進めています。
申請書の情報に関する審査や管理が比較的容易であり、スムーズに補助金事業を進めていく目的があると考えられます。

よって、用紙による申請しかなじみがない事業者は、電子申請に詳しい従業員や専門家の支援を受ける必要があります。

の電子申請には、「GビズIDプライムアカウント」の取得が必要となります。

このアカウントを取得しておくと、事業再構築補助金以外の補助金の電子申請にも使うことができますので、申請受付がまだ始まっていない段階でも、早めに取得しておくといいでしょう。
GビズIDプライムアカウントの取得完了までには、約2週間ほどかかります。

【GビズID公式サイト】(経済産業省)
https://gbiz-id.go.jp/top/

そのほか、事業再構築補助金の申請受付前に準備しておいたほうがいいもの

事業再構築補助金の申請を検討している方は、早めに次のものを作成し、用意しておきましょう。作成や準備に手間取ってしまうあまり、途中で申請受付が終了してしまうおそれもあるからです。

事業計画書

事業再構築補助金は、最高で6000万円から1億円と、補助額が高く設定されているため、同じように補助額が高額となる「経営革新計画」や「ものづくり補助金」に匹敵する水準の、作成難度が高い事業計画書を求められる可能性があります。

過去に、ものづくり補助金や経営革新計画などの申請をしたことがある方は、そのフォーマットを参考にできる可能性があります。行政書士や税理士などの専門家に申請代行を依頼する場合も、ものづくり補助金や経営革新計画のサポート実績が豊富な専門家を選ぶのが望ましいでしょう。

申請で要求されうる事業計画書のデータ

・決算書(過去2期分)
・再構築事業のコンセプト(提供する製品やサービスの仕様や外観、特徴、顧客ターゲット、商圏など)
・再構築事業にかかる、将来の経費の見込み
・再構築事業による、将来の売上や営業利益などの見込み
・自社の強み(過去の歴史や実績、社長の強み、従業員の強み)

関連記事:事業再構築補助金の書類作成どうすればいいのか?

事業再構築補助金で採択されるため、有利となりそうな事情

事業再構築補助金では、コロナ禍に巻き込まれて売上が下がった企業や個人事業主をバックアップするため、採択率は70%~90%ほどの高水準になる見込みです。

それでも、採択されない可能性を少しでも回避するため、採択のために有利となりそうな事情について紹介します。

一連の緊急事態宣言、外出自粛要請で影響を受けたと証明できること

去る1月12日、閣議後の記者会見において梶山弘志経済産業大臣は、「緊急事態宣言によって、事業の売上に悪影響があったと証明できる申請者については、事業再構築補助金を優先的に採択する」という方針を話しています。
申請時に、どのようなかたちで証明を要求されるかは、まだ未定ですが、2019年以前と比較して、売上にどのような変化があるのか、帳簿などで明確に示せるよう、用意しておくと有利だとみられます。

従業員の賃上げを行っていること

コロナ禍で日本経済に強い逆風が吹いていて、全国のそこかしこで、倒産や従業員解雇、賃下げなども行われている中、果敢に売上を伸ばしていて、従業員の賃上げを行っていることを証明できれば、アフターコロナ時代の事業再構築にも成功する可能性が高いと判断され、優先的に採択される可能性があります。

強気の補助額を申請しても、通る可能性が高まるでしょう。

すでに新分野への進出や業態転換などを進めている

コロナ禍によって、感染予防対策・リモートワーク・無人化など、大きな変化にチャレンジしなければ生き残れないとの危機感を、いちはやく察知して、実際に行動している事業者に対しても、優先的に採択される可能性が高まると考えられています。

将来のビジョンを明確に描けて、強い意志が感じられる

中小企業等事業再構築促進事業は、コロナ禍の厳しい局面を乗り越えて、自社の事業を再構築して建て直し、再生させる事業者をバックアップするものです。

補助額の規模も大きいので、補助金申請の単なるテクニック面では、必ずしも乗り切ることはできないものと考えられます。

よって、行政書士や税理士などの専門家からのアドバイスをただ聞いて、淡々と従うだけでなく、「社運を賭けて覚悟を決める」「新天地で挑戦し、社会に貢献する」といった気概やパワーを感じられる事業計画書であれば、高額の補助額で申請しても通る可能性が高まるでしょう。

事業再構築補助金の注意点

他の補助金事業とも重複する部分もありますが、事業再構築補助金を申請し、事業を進めていくにあたって、注意すべきと考えられる点は次の通りです。

資金繰りに注意する

事業再構築補助金は原則として「後払い」となる制度です。月単位・年単位の補助対象期間が経過した後、実際に事業経費として使われた証明がなければ支払われません。
つまり、先に経費を支出しなければなりませんので、それだけの資金(あるいは売掛金や融資枠)の余裕を持っていることが、事業再構築補助金を活用できる条件です。

ただ、中小企業等事業再構築促進事業については、コロナ禍からの救済という使命があるため、本当に経営に苦しんでいる事業者でも活用できるよう、経費の一部を概算で先払いする制度が設けられる可能性もあります(※まだ未定です)。

同じ事業で、持続化補助金など別の補助金と重複して受給できない

ものづくり補助金や小規模事業者持続化補助金など、国が運営する別の補助金と、事業再構築補助金で、同じ事業の経費について、重複・同時に受給することはできません。
補助金の財源に限りがあるため、当然のことではあります。
わざとでなく、うっかりと重複で申請した場合でも、補助金の返金が求められ、その後の採択が難しくなる恐れがあります。

まとめ

事業再構築補助金は、過去に例がない大規模な補助金制度で、まだ申請受付についての詳細が発表されていません。しかもコロナ禍の状況によっては、かなりの申請数が予想されます。

それでも、すでに政府が正式に発表している事項や、他の補助金制度と照らし合わせながら、どのような内容の補助金になるか、具体的に推測してみました。

まずは、無事に採択されるよう、お早めのご相談をいただく事で対策も可能となります。当事務所では、常に最新情報をフォローしながらわかりやすくお伝えし、補助金の力で今の状況を打破していただき、アフターコロナ時代に負けない事業再構築を実現できるようサポート致します。

事情再構築推進補助金の申請サービス