小規模事業者持続化補助金の「一般型」とは

ITツール持続化補助金

※2023年(令和5年度)4月新年度補助金申請相談受付中!

小規模事業者持続化補助金は、地道な販路の開拓に努めている全国各地の中小企業や個人事業主を対象に、その集客・マーケティング・広告などに関する費用を一部補助するものです。

この持続化補助金には、大きく分けて「一般型」と「低感染リスク型ビジネス枠」の2種類があります。
この記事では、持続化補助金の一般型について、集中的にその概要をまとめています。

持続化補助金「一般型」の目的について

持続化補助金の一般型は、平成26年(2014年)から始まり、当初の予算規模は144億円ほどでしたが、令和3年(2021年)に割り当てられた予算は1,000億円を超えています。
数ある補助金事業の中でも、比較的規模の大きなものとして、年々、中小企業経営者からの注目が集まっています。

資本的な経営基盤が決して強いとはいえない小規模事業者ですが、日本の企業数のうち、99%以上を小規模事業者~中小企業が占めています。つまり、小規模事業者の経済状況を支える政策こそが、これからの日本経済の発展に貢献するものに違いありません。

持続化補助金は、そのような小規模事業者の取り組みのうち、地道な販路拡大(集客・マーケティング・広告活動・店舗改装など)に関する経費の一部を補助するものです。

「チラシを配って、自社の商品やサービスを広く宣伝したい」「自社のホームページやロゴマークなどを制作し、ブランド力を高めたい」「店舗をリニューアルし、イメージアップと集客に繋げたい」と計画的に考えている中小企業や個人事業主にとっては、申請すれば通りやすい補助金といえます。

持続化補助金「一般型」の内容

まず、持続化補助金を受け取る資格がある「小規模事業者」の条件は次の通りです。

●卸売業・小売業・サービス業(※ただし、宿泊業・娯楽業を除く)で、5人以下の従業員を常時雇用する企業・個人事業主

●それ以外の業種(宿泊業・娯楽業を含む)で、20人以下の従業員を常時雇用する企業・個人事業主

補助金額は、最高で50万円となっています。ものづくり補助金や事業再構築補助金などに比べれば規模は小さいですが、そもそも、補助金は後払いですので、販路開拓などを目的とする経費は、事業者が先に支払わなければなりません。

経費を払って補助金を受け取るまでの間に、もし会社が破綻したとしても経営者の自己責任であり、補助金制度ではサポートできません。それだけに、補助金を受け取るまでの間にも資金繰りをしっかりとコントロールできるよう、自己資金や融資枠に余裕を持たせた上で、補助金を計画的に申請しなければならないのです。

たしかに、上限数百万円や数千万円といった補助金はインパクトが強くて魅力的に映ります。しかし、経費を先に立替払いする必要があるのですから、資金力の面で決して盤石でない小規模事業者が活用するには、決して現実的ではありません。

むしろ、「上限50万円」だからこそ、多くの小規模事業者にとって持続化補助金が実際に「使いやすい」ものとして注目されているのです。

特定創業支援などによる上限引き上げ措置

以下の場合は、特別に補助上限が100万円となります。
●小規模事業者に該当する会社・企業組合・協業組合で、法人設立日が 2020 年1月1日以降である。
●個人事業主で、税務署に提出する開業届に記載した開業日が 2020 年1月1日以降である。
●小規模事業者で、産業競争力強化法に基づく「認定市区町村による特定創業支援等事業の支援」を受けている。

経費の一部しか補助されません

これも勘違いしやすい点ですが、小規模事業者の販路開拓などに使う経費であれば、後払いで全額が補填されるわけではありません。

持続化補助金一般型の補助枠は「3分の2」と定められています。

つまり、補助上限50万円をいっぱいに使いたい場合、経費を最大75万円使わなければならないのです。25万円分は自己負担となりますので、資金繰りにご注意ください。

特定創業支援などが適用され、補助上限が100万円になる場合、経費は最大150万円使わなければならず、50万円が自己負担分です。

小規模事業者持続化補助金の活用イメージ

持続化補助金「一般型」が適用されて、補助を受けられる経費のイメージは、具体的に次の通りです。

新たな販路開拓に関する例

・新商品を開発するため、参考にするための本を何冊も購入した。

・新商品の開発にあたって、企業ブランディングのコンサルタントから、指導やアドバイスを受けた。

・ユニークなキャッチフレーズや写真を使った販促用チラシを作成した。

・新しく開発した商品を陳列するため、棚を購入した。

・国内あるいは海外の展示会や見本市に、自社商品を出展した。

・顧客の導線を改善させるため、あるいは古くなった内装を一新してイメージアップを図るために、店舗をリニューアル(改装)させた。

・顧客層を全国に拡張させるため、ネットショッピングサイトを新設した。さらに世界へ拡張させるため、外国語翻訳版のサイトも新設し、翻訳家に案内文作成を依頼した。

・旅館にて、インバウンド(訪日外国人観光客)需要に向けて、外国語版のWebサイトやパンフレットを作成した。また、館内でも文章での案内を減らし、シンプルなイラストマーク(ピクトグラム)を活用した掲示を増やした。

生産性向上・業務効率化に関する例

・従業員が作業、あるいは接客しやすいよう、店舗をリニューアル(改装)させた。

・働き方改革の専門家(社会保険労務士や中小企業診断士、経営コンサルタントなど)から、従業員の待遇改善に関するアドバイスを受けた。

・倉庫管理システムのソフトウェアや装置を新たに導入し、棚入れやピッキングなどの基本作業を効率化させた。

・バーコード読み取りによる売り上げ管理システム(POSレジ)を導入した。

持続化補助金一般型の公募スケジュール

令和元年度補正予算に基づく持続化補助金の公募は、第4回まで終了しています。

第5回公募

●申請受付締切
2021年6月4日(金)
●補助事業実施期間(補助金の振り込みはこの後です)
交付決定通知受領~2022年3月31日(木)

第6回公募

●申請受付締切
2021年10月1日(金)
●補助事業実施期間
交付決定通知受領~2022年7月31日(日)

第7回公募

●申請受付締切
2022年2月4日(金)
●補助事業実施期間
交付決定通知受領~2022年11月30日(水)

第8回以降の公募も予定されていますが、具体的な日取りは未定です。

持続化補助金一般型の必要書類

・申請書
・貸借対照表と損益計算書1期分(個人事業主は直近の確定申告書一式)
・経営計画書
・交付申請書

このほか、申請内容によって個別に必要となる書類もあります。

持続化補助金一般型の申請先

郵送申請の場合

〒151-8799 代々木郵便局留め
【一般型】日本商工会議所 小規模事業者持続化補助金事務局 宛て

申請受付締め切り日の消印有効です。
ゆうパックなど宅配便での申請は受理されません。

電子申請の場合

GビズIDプライムアカウントを取得し、補助金オンライン申請システム「Jグランツ」上に入力して申請します。
申請受付締め切り日まで、24時間申請できます。