一般汎用から専用特化まで、IT導入補助金の対象ソフト一覧

IT導入補助金ソフト一画面

 

総務・人事・経理などのバックオフィス業務や、在庫管理や物流業務などを、ITの力で効率的かつ正確に進めたい企業や、あるいは、営業部門の成果をさらに高めて売上を向上させるために、集客の一部自動化を行いたい……。

そのように、自社業務の生産性を高めるため、次世代型のITツールを導入する企業について、政府が財務面でバックアップするのが、いわゆる「IT導入補助金(サービス等生産性向上IT導入支援事業)」です。

しかし、補助の対象となるITツールについては、わかりにくい部分もあります。
この記事では、できるだけわかりやすく、IT導入補助金による補助対象となるツールの一覧をお届けします。

IT導入補助金の対象ソフトのジャンル

IT導入補助金でいう「ITツール」とは、補助事業者の労働生産性向上に資する
(1)ソフトウェア
(2)ソフトウェアのオプション
(3)サービス
のどれか1つに含まれるものとされています。

「IT導入補助金の対象ソフト」について採り上げるこの記事では、(1)ソフトウェアと(2)ソフトウェアのオプションについて、詳しく検討しています。

IT導入補助金の対象となる「ソフトウェア」とは?

IT導入補助金のITツールに該当するソフトウェアは、大きく『業務プロセス』と『汎用プロセス』に使うものとして分類されています。

業務プロセスとは、特定の業務の労働生産性が向上・効率化される工程のことです。IT導入補助金では、大きく6分類されています。

汎用プロセスとは、本来はすべての業種・業務において使えるソフトウェアですが、業務プロセスと一緒に導入することで、さらにに労働生産性を向上させる工程を指しています。つまり、申請する際には、汎用プロセスとしての用途だけでなく、業務プロセスの6分類のうち、少なくともいずれか1つと関連づけていなければなりません。

以下、対象ソフトの一覧について、具体例を挙げていきます。

1.ソフトウェア(業務プロセス)

例として挙げるソフトウェアの例は、過去にIT導入補助金事務局によってITツールとして認定された実績があるものです。2021年以降も必ず、認定され続けるとは限りませんので、ご注意ください。

1.顧客対応・販売支援

おもに営業部門で、その生産性を上げて業務の効率化を図る目的のソフトウェアです。

まずは、取引先の名刺管理ツールです。
Sansan株式会社が提供しているSansanは、名刺をスキャンすると、OCRによって文字を認識し、テキストデータに変換します。さらに人工知能のビッグデータ分析と、オペレーターの目視によって、社名・肩書き・電話番号・メールアドレスなど、どのような種類の個人情報なのかを識別して、データ化します。

次に、ナレッジスイート株式会社のソフトウェア Knowledge Suite は、営業日報を簡単に作成する機能があるほか、Sansanと同様の名刺読み込み機能もあります。

株式会社NIコンサルティングのSales Force Assistantは、顧客に関する基本情報や、それぞれの顧客にアプローチをした日時の履歴などを、リアルタイムで管理できます。ディープラーニングが可能な人工知能を搭載しているため、顧客数やアプローチ数が増えるほど、ソフトウェアによる営業部門サポートの品質が自然に増していきます。

内田洋行の販売管理システム、スーパーカクテルCore販売は、企業内の「販売」「売掛」「購買」「買掛」、さらに「物流」まで含めた一連のプロセスを一元的に管理するソフトウェアです。社内での商品やお金などの流れを俯瞰的に分析し、最も合理的な改善を整えられる機能があります。ベテラン社員の「長年の勘」に頼っていた改善案を透明化し、PDCAサイクルのバックアップにも繋がります。

保育業界では、保育園システムもIT導入補助金の対象となります。登降園管理・保育計画・請求管理と子ども子育て支援制度に対応した流れで保育園をサポートします。コドモンを導入する保育園が急増中で特に保護者とのコミュニケーションツールは機能性も高く好評です。

2.決済・債権債務・資金回収管理

社外・社内のお金の流れを管理し、会社が本来は支払い終えていなければならない債務や、本来は既に受け取り済みでなければならない債権などを検知します。

株式会社アール・アンド・エー・シーのVictory-ONEは、入金の消込や、債権管理業務に特化したITツールです。債務残高の管理も含めて、社内外の債権債務関係を整理し、幅広くバックアップしてくれます。

株式会社サンプランソフトのTRADING-ERPは、海外との貿易を行う企業向けに特化して、外貨での債権債務管理も可能にしています。もちろん、入金・出金の処理などの基礎業務まで含めて総合的にサポートするソフトウェアです。

3.調達・供給・在庫・物流

おもに、商品の大量生産を行う工場業務や、ECサイトの倉庫業務などの合理化をサポートし、生産性を向上させるソフトウェアです。

株式会社日本システムテクノロジーの楽商は、仕入れ・販売管理・在庫管理などを一元的に行うソフトウェアです。おもに中小の卸売業に向けてソリューションを提供しています。在庫のロット管理や、輸入処理、バーコードを読み取るハンディ端末を活用管理するための拡張機能もあります。

4.会計・財務・経営

帳簿や財務諸表の作成、確定申告の支援まで、経理業務についてトータルサポートするソフトウェアです。早くから電子化されてきた分野ですが、最近はAIの支援により精度がさらに上がっています。

株式会社マネーフォワードが提供するマネーフォワードクラウドは、さまざまな法改正や制度変更に自動的に対応します。月給計算のほか、日給・時給にも対応しているため、パート・アルバイト・派遣社員などの給与計算もより簡単になります。各地の支店など複数事業所の給与計算を一括で行うこともできます。

株式会社日立システムズのモバイル給与明細配信サービスは、給与明細をデジタルデータ化するソフトウェアです。印刷や配布にかかる時間や手間、用紙を削減できます。中小企業の中でも比較的従業員が多い場合に重宝します。

5.総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情報システム

いわゆるバックオフィス部門の業務を効率化させるソフトウェアです。近ごろ注目のキーワード、RPA(定型作業自動化/Robotic Process Automation)が最も普及しています。

株式会社アイエンターのi-seiQは、契約情報をもとにして、注文書など次に必要となる書類を負担なく作成できます。手入力の作業の削減で、入力ミスも回避する効果があります。

株式会社アクティブアンドカンパニーのサイレコは、クラウド型の人事管理ソフトウェアです。新人研修や人事異動などの社内に蓄積されたノウハウを引き継げるよう、経営をサポートします。

株式会社BEARTAILのレシートポストは、領収書をスキャンして経費精算作業を効率化させるソフトウェアです。ICカードと連携し、電車やバスの乗り換え情報を自動取得できるので、交通費精算の負担も軽くなります。

6.業種特化型・業種固有プロセス

株式会社アイキューブの本家シリーズ</bは、施工計画から、必要予算の算出を支援するなど、建設業の原価管理に特化しています。

また、内田洋行の絆Coreは、特別養護老人ホームやデイサービスなど、高齢者介護事業の効率化に特化していますし、墓石CAD MICSは、石材業を総合的に効率化させるシステムとして提供されています。

ソフトウェア(汎用プロセス)

さまざまな業務で、自動化・分析・テレワークなどを実現させるITツールの総称です。

内田洋行の Autoジョブ名人は、あらゆる部門のPCに、RPA機能を導入して、従業員の負担を軽くし、社内の生産性を全体に底上げさせるソフトウェアです。

シスコシステムズ合同会社のCisco Webexは、全部門でクラウドWeb会議を実現させるシステムです。チャットだけでなく、リアルタイムで手書き図表を共有できるホワイトボード機能もあります。

ソフトウェア(オプション)

1.のソフトウェアを導入する際に必要となるソフトウェア等を指しています。

1.のソフトウェアのオプション(機能拡張)や、複数のソフトウェア間のデータ連携ツール、外部からのハッキング防止(Webセキュリティ)機能などを購入した場合、その費用も補助対象になりえます。