本記事では中小企業、個人事業主の方におすすめしたい2025年の補助金・助成金制度10個を解説します。
新たにスタートする二つの新補助金「中小企業新事業進出補助金」「中小企業成長加速化補助金」についても解説しているほか、各制度の対象経費や活用イメージなども紹介していますので、申請する補助金選びの参考にぜひご活用ください。
目次
- 2025年(令和7年)注目の補助金・助成金10選
- 中小企業新事業進出補助金:幅広い対象経費で新事業への挑戦を支援する新規補助金
- 中小企業成長加速化補助金:売上高100億円を目指す中小企業の大規模投資を支援する新規補助金
- ものづくり補助金:新製品開発や新サービス導入の支援
- 小規模事業者持続化補助金:従業員数の少ない事業者が行う販路開拓等を支援
- IT導入補助金:業務効率化やインボイス制度対応などを支援
- 省力化投資補助金:労働力不足を解決するための設備導入を支援
- 事業承継・M&A補助金:中小企業の持続的経営を支援
- 大規模成長投資補助金:大規模な設備導入や工場の新設を支援
- 業務改善助成金:最低賃金の引き上げ・生産性向上を目的とした設備投資を支援
- キャリアアップ助成金:正社員雇用の促進や労働者の処遇改善を支援
- 補助金・助成金申請時の注意点
- 補助金・助成金制度の採択を目指すなら専門家への相談がおすすめ
- まとめ
2025年(令和7年)注目の補助金・助成金10選
2024年秋、各省庁より概算要求が発表され、2025年(令和7年)に公募が実施される補助金・助成金制度の全貌が明らかになりました。さらに、年末にかけて各制度の概要が発表され、対象となる企業や経費が判明しました。
2025年も多くの補助金・助成金制度が実施されますが、なかでも注目すべき制度は下記の通りです。いずれも幅広い業種で活用でき、個人事業主を含む中小企業向けの制度となっています。
制度名 | 制度概要 |
新事業進出補助金 | 新規制度 新事業進出を目指す中小企業の幅広い経費を補助 |
中小企業成長加速化補助金 | 新規制度 売上高100億円を目指す大規模投資を支援 |
ものづくり補助金 | 新製品や新サービスの開発等を支援 |
小規模事業者持続化補助金 | 小規模事業者の経営計画策定、販路開拓等を支援 |
IT導入補助金 | ITツールの導入による業務効率化等を支援 |
省力化投資補助金 | 労働力不足解決のための設備導入を支援 |
事業承継・M&A補助金 | 事業承継やM&Aの実施を支援 |
大規模成長投資補助金 | 大規模な設備導入や拠点・工場の新設を支援 |
業務改善助成金 | 最低賃金の引き上げに伴う設備投資を支援 |
キャリアアップ助成金 | 正社員雇用の促進や賞与制度の導入を支援 |
2025年度は主要補助金のひとつだった「事業再構築補助金」が廃止される一方、新たに中小企業を支援する補助金が新たにふたつスタートします。
ここからは、それぞれの補助金の概要を解説しつつ、実際の活用事例をご紹介します。
中小企業新事業進出補助金:幅広い対象経費で新事業への挑戦を支援する新規補助金
2025年度からスタートする「中小企業新事業進出補助金」は、新たな事業分野への進出を目指す中小企業を支援する制度です。
2024年度まで実施されていた「事業再構築補助金」の後継にあたる補助金と評価されており、設備投資や外部専門家の活用を含む幅広い経費を補助対象としているのが特徴です。新事業への進出による企業規模の拡大を目指す中小企業にとって、汎用性の高い補助金と言えるでしょう。
補助対象者の概要 | 企業の成長・拡大に向け、新規事業への挑戦を行う中小企業等 |
補助上限額(※) | 従業員数20人以下:2,500万円 従業員数21~50人:4,000万円 従業員数51~100人:5,500万円 従業員数101人以上:7,000万円 |
補助率 | 1/2 |
補助対象経費 | 建物費 構築物費 機械装置・システム構築費 技術導入費 専門家経費 運搬費 クラウドサービス利用費 外注費 知的財産権等関連経費 広告宣伝・販売促進費 |
※補助下限750万円。また、特例による補助上限額の上乗せがあります。
中小企業新事業進出補助金の活用イメージ
中小企業庁が発表している制度概要を解説した資料では、活用例として下記の2点が挙げられています。
【活用事例】
・機械加工業でのノウハウを活かして、新たに半導体製造装置部品の製造に挑戦
・医療機器製造の技術を活かして蒸留所を建設し、ウイスキー製造業に進出
機械装置の導入や新施設の建設など、大規模設備の投入にも活用できる点が特徴です。
中小企業成長加速化補助金:売上高100億円を目指す中小企業の大規模投資を支援する新規補助金
「中小企業成長加速化補助金」は、中小企業新事業進出補助金同様に2025年からスタートする補助金制度です。売上高100億円を目指す成長志向型の中小企業を対象としているのが特徴で、工場の新設、ソフトウェア導入による業務の自動化など大胆な設備投資に活用できます。
補助対象者の概要 | 売上高100億円への飛躍的成長を目指す中小企業 |
補助上限額 | 5億円 |
補助率 | 1/2 |
補助対象経費 | 建物費 機械装置等費 ソフトウェア費 外注費 専門家経費 |
なお、中小企業成長加速化補助金では、補助事業の要件(申請時に満たす必要がある条件)が設けられています。
【補助事業の要件】
・投資額1億円以上(外注費や専門家経費を除く)
・「売上高100億円を目指す宣言」の提出
・賃上げ要件を含む要件の達成
要件のひとつである「売上高100億円を目指す宣言」とは、成長目標や具体的な取組みを明記した宣言を専用のポータルサイトに公表することを指します。
中小企業庁は、「売上高100億円を目指す宣言」を通して経営者ネットワークへの参加や「宣言」マークを活用した自社PR効果も期待できるとしており、自社の飛躍的な成長を後押しする要素になると言えるでしょう。
なお、第1回公募要領の公開は2025年3月ごろの予定となっています。
中小企業成長加速化補助金の活用イメージ
中小企業庁は、活用イメージとして下記の3点を挙げています。
【活用事例】
・工場や物流拠点などの新設、増築
・イノベーション創出に向けた設備導入
・自動化による革新的な生産性向上
最大5億円という補助上限額を活用した、大規模な設備投資に活用できる補助金となっています。
ものづくり補助金:新製品開発や新サービス導入の支援
「ものづくり補助金」は、中小企業や小規模事業者の生産性向上を目的に、新製品や新サービスの開発を支援する補助金です。2025年度では「省力化(オーダーメイド)枠」が廃止され、「製品・サービス高付加価値化枠」と「グローバル枠」というふたつの申請枠が用意されています。
【製品・サービス高付加価値化枠】
補助対象者の概要 | 革新的な新製品・新サービス開発による高付加価値化を目指す中小企業 |
補助上限額(※1) | 750万円~2,500万円 |
補助率(※2) | 中小企業は1/2、小規模・再生事業者は2/3 |
補助対象経費 | 機械装置・システム構築費(必須) 技術導入費 専門家経費 運搬費 クラウドサービス利用費 原材料費 外注費 知的財産権等関連経費 |
※1:大幅な賃上げに取り組む事業者を対象とした補助上限額の上乗せがあります。
※2:最低賃金の引き上げに取り組む事業者を対象とした補助率引き上げがあります。
【グローバル枠】
補助対象者の概要 | 海外事業の実施による国内の生産性向上を目指す中小企業 |
補助上限額(※1) | 3,000万円 |
補助率(※2) | 中小企業は1/2、小規模事業者は2/3 |
補助対象経費 | 機械装置・システム構築費(必須) 技術導入費 専門家経費 運搬費 クラウドサービス利用費 原材料費 外注費 知的財産権等関連経費 海外旅費 通訳・翻訳費 広告宣伝・販売促進費 |
※1:大幅な賃上げに取り組む事業者を対象とした補助上限額の上乗せがあります。
※2:最低賃金の引き上げに取り組む事業者を対象とした補助率引き上げがあります。
また、2025年より新たに「最低賃金引き上げ特例」が設けられ、大幅な賃上げに取り組む事業者は補助率が1/2から2/3へ向上します。また、収益納付義務が撤廃され、事業成果を自由に活用できるようになりました。
ものづくり補助金の活用イメージ
中小企業庁は、各申請枠の活用イメージとして下記の2点を挙げています。
【製品・サービス高付加価値化枠の活用事例】
・最新複合加工機による精密加工技術を導入し、高付加価値な製品を開発する
【グローバル枠の活用事例】
・海外市場獲得を目的とした製造機械を導入するとともに、開発した新製品を海外展示会へ出展する
グローバル枠は広告宣伝・販売促進費なども補助対象経費となっており、海外展示会を活用しての市場獲得にも活用できるのが特徴です。
小規模事業者持続化補助金:従業員数の少ない事業者が行う販路開拓等を支援
「小規模事業者持続化補助金」は、小規模事業者が経営計画に基づく販路開拓等の取り組みを支援する補助金です。2025年度では「卒業枠」「後継者支援枠」が廃止される一方で、新たに「創業型」「共同・協業型」「ビジネスコミュニティ型」の3類型が新設されています。
【一般形:通常枠】
補助対象者の概要 | 経営計画を作成し販路開拓等に取り組む小規模事業者 |
補助上限額(※) | 50万円 |
補助率 | 2/3 |
補助対象経費 | 機械装置等費 広報費 ウェブサイト関連費 展示会等出展費 旅費 開発費 資料購入費 借料 設備処分費 委託・外注費 |
※インボイス特例、賃金引上げ特例による補助上限額の上乗せがあります。
【一般形:災害支援枠】
補助対象者の概要 | 令和6年能登半島地震等における被災小規模事業者 |
補助上限額 | 直接被害は200万円、間接被害は100万円 |
補助率 | 定額・2/3 |
補助対象経費 | 機械装置等費 広報費 ウェブサイト関連費 展示会等出展費 旅費 開発費 資料購入費 借料 設備処分費 委託・外注費 車両購入費 |
【創業型】
補助対象者の概要 | 産競法に基づく「認定市区町村による特定創業支援等事業の支援」を受けた小規模事業者 |
補助上限額(※) | 200万円 |
補助率 | 2/3 |
補助対象経費 | 通常枠同様 |
※インボイス特例による補助上限額の上乗せがあります。
【共同・協業型】
補助対象者の概要 | 地域に根付いた企業の販路開拓を支援する機関が地域振興等機関となり、参画事業者にあたる10以上の小規模事業者の販路開拓を支援 |
補助上限額 | 5,000万円 |
補助率 | 地域振興等機関に係る経費:定額 参画事業者に係る経費:2/3 |
補助対象経費 | 地域振興等機関は人件費、旅費、委託・外注費など 参画事業者は旅費、設営・設計費、広報費など |
【ビジネスコミュニティ型】
補助対象者の概要 | 商工会・商工会議所の内部組織等(青年部、女性部等) |
補助上限額 | 50万円(※) |
補助率 | 定額 |
補助対象経費 | 専門家謝金 専門家旅費 旅費 資料作成費 借料 雑役務費 広報費 委託費 |
※2以上の補助対象者が共同で実施する場合は100万円。
2025年度は「政策の原点回帰」が掲げられており、申請時には策定した経営計画が重点的に確認される可能性が高くなっています。採択率を高めたい方は、中小企業診断士をはじめとした専門家への相談も検討すると良いでしょう。
小規模事業者持続化補助金の活用イメージ
中小企業庁の「ミラサポplus」では、下記のような活用事例が紹介されています。
【活用事例】
・フードプリンターを導入した他店との差別化・新規顧客の獲得
・出張理容サービスの展開と広告宣伝による新規顧客の獲得
・最新トレーニング機器を活用した新規メニュー開発による新規顧客の獲得
新規顧客や新規市場の開拓を目的とした機器導入、サービス展開に必要な経費を幅広く補助しているのが特徴です。
IT導入補助金:業務効率化やインボイス制度対応などを支援
「IT導入補助金」は、中小企業や小規模事業者が業務効率化や売上の向上を目的としたITツールの導入費用を支援する補助金です。インボイス制度に対応したITツールの導入費用も対象経費となっており、対応に追われる個人事業主や小規模事業者にとっては嬉しいポイントと言えるでしょう。
なお、補助対象となるITツールは事務局が登録した特定のツールのみとなっています。
【通常枠】
補助対象者の概要 | あらかじめ事務局に登録されたITツールを導入し、業務効率化やDXを推進する中小企業・小規模事業者等 |
補助上限額(※) | 5万円~450万円 |
補助率 | 中小企業:1/2 最低賃金近傍の事業者:2/3 |
補助対象経費 | ソフトウェア購入費 クラウド利用料(最大2年分) 導入関連費 |
※ITツールの業務プロセスに応じて変動
【複数社連携IT導入枠】
補助対象者の概要 | 連携してITツールを導入する予定の複数の中小企業・小規模事業者(商店街など) |
補助上限額 | (A)インボイス枠対象経費:該当申請枠に倣う (B)消費動向等の分析経費:50万円×構成員数 AとBは合わせて3,000万円まで (C)事務費・専門家経費:200万円 |
補助率 | (A):インボイス枠に倣う (B・C):2/3 |
補助対象経費 | ソフトウェア購入費 クラウド利用料(最大2年分) 導入関連費 ハードウェア購入費 |
【インボイス枠:インボイス対応類型】
補助対象者の概要 | ITツール等を導入してインボイス制度に対応する中小企業・小規模事業者 |
補助上限額 | ITツールは1機能:~50万円、2機能以上:~350万円 PCやタブレット等:~10万円 レジや券売機等:~20万円 |
補助率 | ~50万円以下:3/4(※) 50万円~350万円:2/3 ハードウェア購入費:1/2 |
補助対象経費 | ソフトウェア購入費 クラウド利用料(最大2年分) 導入関連費 ハードウェア購入費 |
※小規模事業者は4/5
【インボイス枠:電子取引類型】
補助対象者の概要 | 取引先のインボイス対応を促す発注者 |
補助上限額 | ~350万円 |
補助率 | 大企業:1/2 中小企業:2/3 |
補助対象経費 | クラウド利用料(最大2年分) |
【セキュリティ対策推進枠】
補助対象者の概要 | サイバーセキュリティ対策を進める中小企業・小規模事業者 |
補助上限額 | 5万円~150万円 |
補助率 | 大企業:1/2 中小企業:2/3 |
補助対象経費 | サイバーセキュリティお助け隊サービス利用料(最大2年分)(※) |
※(独)情報処理推進機構(IPA)「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されたサービス。
2025年より補助対象経費が拡大しており、導入関連費として保守サポートやマニュアル作成費用、導入後の活用支援に関わる費用なども対象経費となりました。
また、「通常枠」では地域の最低賃金近傍の事業者に対し補助率の引き上げが行われています。業務効率化による賃上げを検討している中小企業は昨年度以上に使いやすくなったと言えるでしょう。加えて、「サイバーセキュリティ対策推進枠」に関しても補助内容が見直され、補助上限額の引き上げ、小規模事業者の補助率引き上げが実施されています。
IT導入補助金の活用イメージ
IT導入補助金公式サイトでは、下記のような活用事例が紹介されています。
【活用事例】
・セルフオーダーシステムの導入による人手不足解消、回転率向上
・オンライン予約システムの導入による新規オンラインサービスの提供
・CADソフトの導入による業務効率化
「事務局が登録したITツール」という条件はあるものの、補助対象となるツールは多岐にわたります。飲食業、サービス業、製造業など幅広い企業で活用できる補助金と言えるでしょう。
省力化投資補助金:労働力不足を解決するための設備導入を支援
「省力化投資補助金」は、労働力不足の解決を目的とした省力化設備導入を支援する補助金です。付加価値額や生産性の向上による賃上げ効果が期待されており、さらなる後押しとして「最低賃金引上げ特例」が用意されています。
【カタログ注文型】
補助対象者の概要 | 人手不足の解消を目的とした設備導入を検討している中小企業・小規模事業者 |
補助上限額(※) | 5人以下:200万円 6~20人:500万円 21人以上:1,000万円 |
補助率 | 1/2 |
補助対象経費 | 「カタログ」に掲載された汎用製品の製品本体価格と導入経費 |
※大幅賃上げを行う場合補助上限額の引き上げがあります。
【一般型】
補助対象者の概要 | 人手不足の解消を目的とした設備導入を検討している中小企業・小規模事業者 |
補助上限額(※1) | 5人以下:750万円 6~20人:1,500万円 21~50人:3,000万円 51~100人:5,000万円 101人以上:8,000万円 |
補助率(※2) | 1/2、小規模・再生事業者は2/3 |
補助対象経費 | カスタマイズ機器やソフト+ハードの製品本体価格と導入経費 |
※1:大幅賃上げを行う場合補助上限額の引き上げがあります。
※2:補助金額に応じて変動します。また、「最低賃金引き上げ特例」による補助率の引き上げがあります。
昨年までのカタログ形式に加え、2025年より新たに「一般型」が追加されました。事業者が希望する設備を申請できるようになり、さらなる使い勝手の向上が期待できます。
省力化投資補助金の活用イメージ
省力化投資補助金の活用事例としては、下記のようなケースが考えられます。
【活用事例】
・自動券売機の導入による人手不足の解消、回転率向上
・無人輸送車の導入による業務効率化、生産性向上
ご自身の事業ではどのような設備導入が対象経費になるかは、公式サイトにあるカタログをチェックすることである程度把握できます。申請の検討前にぜひ確認してみましょう。
事業承継・M&A補助金:中小企業の持続的経営を支援
「事業承継・M&A補助金」は、中小企業の生産性向上や持続的な賃上げを目的とした事業承継に際する設備投資、M&AおよびPMIの専門家相談費用を支援する制度です。
【事業承継促進枠】
補助対象者の概要 | 5年以内に親族内承継または従業員承継を予定している方 |
補助上限額(※1) | 800~1,000万円 |
補助率 | 1/2、小規模事業者は2/3 |
補助対象経費 | 設備費 産業財産権等 関連経費 謝金 旅費 外注費 委託費 等 |
※1:一定の賃上げを行う場合補助上限額が1,000万円に引き上げられます。
【専門家活用枠:買い手支援類型】
補助対象者の概要 | 補助事業期間に経営資源を譲り受ける方 |
補助上限額(※1) | 600~800万円、2,000万円 |
補助率(※2) | 1/3 |
補助対象経費 | 謝金 旅費 外注費 委託費 システム利用料 保険料 |
※1:800万円を上限に、DD費用を申請する場合200万円が加算されます。また、100億企業要件を満たす場合は2,000万円に引き上げられます。
※2:100億企業要件を満たす場合:1,000万円以下の部分は1/2、1,000万円超の部分は1/3
【専門家活用枠:売り手支援類型】
補助対象者の概要 | 補助事業期間に経営資源を譲り渡す方 |
補助上限額(※1) | 600~800万円 |
補助率(※2) | 1/2 |
補助対象経費 | 謝金 旅費 外注費 委託費 システム利用料 保険料 |
※1:800万円を上限に、DD費用を申請する場合200万円が加算されます。
※2: ①赤字、②営業利益率の低下(物価高影響等)のいずれかに該当する場合2/3
【PMI推進枠:PMI専門家活用類型】
補助対象者の概要 | M&Aに伴い経営資源を譲り受ける予定の中小企業に係るPMIの取り組みを行う方 |
補助上限額 | 150万円 |
補助率 | 1/2 |
補助対象経費 | 謝金 旅費 外注費 委託費 システム利用料 保険料 |
【PMI推進枠:事業統合投資類型】
補助対象者の概要 | M&Aに伴い経営資源を譲り受ける予定の中小企業に係るPMIの取り組みを行う方 |
補助上限額(※1) | 800~1,000万円 |
補助率 | 1/2、小規模事業者は2/3 |
補助対象経費 | 設備費 外注費 委託費 等 |
※1:一定の賃上げを行う場合補助上限額が1,000万円に引き上げられます。
【廃業・再チャレンジ枠】
補助対象者の概要 | 事業承継やM&Aの検討・実施等に伴って廃業等を行う者 |
補助上限額(※1) | 150万円 |
補助率(※2) | 1/2 |
補助対象経費 | 廃業支援費 在庫廃棄費 解体費 原状回復費 リース解約費 移転・移設費用(併用申請の場合のみ) |
※1:他申請枠と併用申請する場合は各補助上限に加算されます。
※2:他申請枠と併用申請する場合は各補助率に従います。
2025年度は新たに「PMI推進枠」が設けられ、4つの申請枠が用意されています。また、一部申請枠では補助上限額が最大2,000万円に引き上げられ、より大規模に専門家を活用したい場合にも活用できるようになっています。
事業承継・M&A補助金の活用イメージ
事業承継・M&A補助金の公式サイトには、活用事例として下記のケースが挙げられています。
【活用事例】
・先代からの事業承継に伴う施設改修による新規事業の開業
・専門家と協力してのM&Aによる委託先企業の事業承継
大規模成長投資補助金:大規模な設備導入や工場の新設を支援
「大規模成長投資補助金」は、地方の持続的な賃上げを実現するために、地域雇用を支える中堅・中小企業が人手不足等の解消を目的として実施する大規模投資を支援する補助金です。
具体的には、「人手不足への対応を目的とした省力化」と「事業規模の拡大を目的とした工場等の拠点新設や大規模な設備投資」に対して補助金が交付されます。なお、2025年度の補助上限額は50億円となっています。
補助対象者の概要 | 中堅・中小企業 |
補助上限額 | 10億円~50億円 |
補助率 | 1/3 |
補助対象経費 | 工場や拠点の新設、大規模設備投資に係る費用 |
2025年1月末現在、補助金を運営する事務局の公募が締め切られており、近日中に公募要領が公開されると予想されます。
大規模成長投資補助金の活用イメージ
大規模設備投資補助金公式サイトには、過去の公募で採択された事例がまとめられています。
【活用事例】
・「新工場建築」「製造/検査ラインの導入」「システム導入」による顧客要望に応えられる体制の構築
・仕上げ加⼯の内製化を目的とした加⼯・物流センターの建設による⼤幅な納期短縮と製品バリエーションの増加
名前の通り、非常に大きな規模の取り組みを対象とした補助金となっています。
業務改善助成金:最低賃金の引き上げ・生産性向上を目的とした設備投資を支援
「業務改善助成金」は、事業場内最低賃金を一定額以上引き上げるとともに、生産性向上を目的とした設備投資等を実施した場合、設備投資等にかかった費用の一部を助成する制度です。
2025年の業務改善助成金で注目すべき点は、予算額の増加です。2024年度予算が8.2億円だったのに対し、2025年度予算は22億円を予定しており、助成額や対象企業の増加が期待されています。
キャリアアップ助成金:正社員雇用の促進や労働者の処遇改善を支援
「キャリアアップ助成金」は、有期雇用労働者や短時間労働者、派遣労働者などの非正規雇用者の企業内キャリアアップを促進させるため、正社員化や処遇改善にかかった費用の一部を助成する制度です。
2024年度では一部コースの賃上げ率に新区分が追加され、賃上げ率が高い場合の助成額が引き上げられています。また、新たに昇給制度を設けた企業を対象とした加算措置も新設されました。
補助金・助成金申請時の注意点
ここからは、上記で紹介した補助金・助成金へ申請する際の注意点を解説します。気になる制度がある方は、ぜひこちらも併せてご確認ください。
申請には「GビズIDプライムアカウント」が必要
補助金や助成金制度の申請時には、「GビズIDプライムアカウント」と呼ばれるデジタルアカウントの取得が必要です。アカウント取得方法については、下記記事をご覧ください。
GビズIDプライムはオンライン手続きが可能!申請方法や2段階認証設定を解説
補助金・助成金は原則として「後払い」である
補助金や助成金は一般的に事業実施後に交付されます。申請時の事業計画の策定にも影響しますので、事前の資金計画が重要です。
なお、地方自治体の助成金制度をはじめとした一部制度では事業実施前に補助金が交付される「概算払い」と呼ばれる制度が用意されています。
申請事業者全員に交付されるわけではない
補助金や助成金を利用するためには、申請した事業計画が採択される必要があります。書類の不備や要件の確認漏れによる不採択が起きないよう、公募要領をきちんと把握したうえで申請を行いましょう。
予算に応じて早期終了する場合がある
補助金や助成金制度は予め決められた予算によって運営されています。申請件数や採択された事業計画の内容によっては、当初のスケジュールよりも早く終了する可能性があります。
「早いもの勝ち」とまでは言いませんが、申請したい制度がある場合は「早めに公募概要に目を通す」「書類の用意に必要なスケジュールを把握しておく」などの準備を進めておくことをおすすめします。
補助金・助成金制度の採択を目指すなら専門家への相談がおすすめ
日々の業務で申請準備を進められるか不安な方、初めて補助金・助成金制度を利用する方は、申請をサポートする専門家への協力を依頼するのがおすすめです。
中小企業診断士や行政書士といった補助金・助成金制度に精通する有資格者は、各補助金の採択に関わる重要な要素である「加点項目」を意識したアドバイスを行ってくれるでしょう。また、申請前の書類準備や事業計画の策定時のサポートなどにも対応した業者も存在します。
採択率を高めたい方はもちろん、スムーズに申請準備を進めたい方もぜひ申請サポート業者への相談を検討してみてください。
まとめ
本記事では、2025年に公募が予定されている補助金・助成金から注目すべき10個の制度をご紹介しました。2025年はふたつの新たな補助金制度がスタートするなど、事業の成長を後押しする絶好のチャンスと言えます。早めの情報収集と準備で、補助金を最大限に活用しましょう。